jageocoder v2.1.0 をリリースしました。

v2.1.0 では自治体合併などによる住所の変更に対応しました。 旧住所で検索すると、新住所での検索結果を返します(例: 「与野市下落合5丁目7番10号」-> 「埼玉県さいたま市中央区大字下落合五丁目7番10号」)。

  • 自動的に新住所に変換したくない場合は、環境変数 JAGEOCODER_OPT_AUTO_REDIRECToff をセットしてください。 デフォルトは on です。
  • 2005年10月1日 以降の合併・編入・政令市移行・地域自治区廃止による 住所の変更に対応しています。丁割りなどの区画変更や住居表示実施による 住所の変更には対応できません(情報がないため)。
  • 2005年9月以前の情報は逐次調査・登録中です。次回以降のデータ更新で 少しずつ過去にさかのぼっていく予定です。

住所の変更への対応に伴い、以下の仕様変更を行いました。

  • 無名大字(直接地番)を導入しました。
    • たとえば旧「波田町」の役場は「(長野県東筑摩郡)波田町4417番地1」で 町名「波田町」の後に大字が無く、直接「4417番地」が続きます。
    • 2010年4月1日に松本市に合併された際に波田町の地域は「松本市波田」に なったため、jageocoder では「(波田町の)無名大字」が 「(松本市の)波田」という大字に変わった、と処理しています。
    • v2.1 の住所データファイルには無名大字が含まれているため、 v2.0 では正しく処理できません。
  • 「字」の省略処理を少し厳密にしました。
    • 字の省略(JAGEOCODER_OPT_AZA_SKIP)はこれまで通り off/on/ auto の三段階ですが、処理内容が変わっています。
    • off の場合はこれまでと同じで「字」は常に省略しません。
    • auto の場合、これまではアドレス・ベース・レジストリを参照し、 確実に省略できないことが分かっている「字」以外は省略可能と しましたが、v2.1 からは確実に省略できることが分かっている 「字」のみ省略可能とします。たとえばアドレス・ベース・レジストリに 記載のない小字はこれまでは省略可能でしたが、省略不可能になります。
    • on の場合、これまでは常に省略可能としていましたが、 v2.1 からは アドレス・ベース・レジストリを参照して確実に省略できないことが 分かっている「字」は省略不可能とします。これはこれまでの auto と同じ処理です。